コミック本好きなら大体そうだと思いますが、私は自分の作品を発表しなければいけない気持ちに駆られていました。
ですから、『Sherlock Holmes』の新作で Karl Bollers や Rick Leonardi と一緒に仕事をする機会に恵まれたときはワクワクしました。コミック制作は子供の頃からの夢だったので、実際に紙面ができてきたときは非常に興奮しました。
ところで、Kindle ダイレクト・パブリッシングは、コミック本やグラフィック ノベルの作家にとってどのようなメリットがあるでしょうか? コミック本作家と小説家の両方に共通するメリットは数多くありますが、まったく異なる点もいくつかあります。私が物を描くようになったのは、高校生の頃にファンフィクション (二次創作) の世界に足を踏み入れてからです。Marvel Comics や DC Comics の名作を読んでいたことも理由の 1 つでしたが、自分で描けば大好きなヒーローの運命を自分の思いどおりに操れることや、ファン仲間から感想をもらえることが、大きなモチベーションになりました。大学を卒業してまもなく、夢を実現するときが来たと決心しました。私は才能豊かなアーティストである Jin Song Kim との共同制作で、最初のコミック本シリーズを出版しました。しかし、出版社との間にいろいろ問題が起きて、結局は現実的な仕事を探すことになりました。
最初の挑戦から約 6 年後に、私は Jin に電話をかけてランチに誘いました。このうれしい知らせを電話で説明するのはとても無理だと思ったのです。自分の思うとおりに創作ができるうえに、電子形式で即時配信できるので印刷費は不要、不条理な印税システムもありません。新たな共同制作に向けて彼を説得するのに時間はかかりませんでした。そのわずか 1 年後、私たちは 200 ページから成る最新のグラフィック ノベル『PANDORA End of Days』をオンラインで出版しました。